なぜ検査をするの??
正確な計量取引等が行われる為には、
「はかり」が正しくなければなりません。
「はかり」は原則として製造又は修理後に公的機関の「検定」等を受けることが
義務付けられており、それに合格したはかりが社会に流通しています。
しかし、使用していなくても経年等によりどうしても誤差が生じることがあります。
そこで、計量法では、取引の信頼性と消費者保護の為に使用中の「はかり」を
県知事・特定市長が定期的に「検査」するように定め、「はかり」がいつも正確であるようにしています。
正確な「はかり」を利用することで、社会全体の売買や証明が安心で信頼できるものになるのです。
誰が、検査を受けるの??
知事等が検査地域を指定した場合、その地域内で「はかり」を使用して
「取引・証明」を行うものはすべて受けなければなりません。
検査は2年に1回実施しますので、該当する場合は必ず受けてください。
ご家庭内でお料理をするために使用する「はかり」や、お風呂上りに目安として
利用する体重計は取引や証明に使用するものではない為、定期検査を受ける必要はありません。
「取引」・「証明」とは??
●「取引」とは、計量器(はかり)を用いて計量をし、その結果が契約の条件になることを言います。
具体的には、スーパー・肉屋・魚屋 などで、計量販売する場合に該当します。
●「証明」とは、業務で他人に一定の事実であることを計量単位で表明することです。
具体的には、宅配便等の料金特定、薬局・病院の調剤用、病院の健康診断やカルテ記載、
学校等の身体測定 などに使用するはかりが該当します。
検査対象の計量器とは??
はかり、分銅及びおもりで、計量法で定められた
「検定証印」または「基準適合証印」が付されており、
「はかり」の1目量が10㎎ 以上のもの、目盛の数が
100以上あるはかりです。
※「検定証印・基準適合証印」とは、はかりが製造・修理された際に県又はメーカーで検定し、合格したことを証明する印です。
「取引」・「証明」に使用するはかりは、
「検定証印・基準適合証印」が押印されていなければ使用できませんので、新たに購入する場合には十分注意してください。
検査の通知はどこからくるの??
検査の時期になりますと、当協会(県・特定市から委託された検査機関)から通知しますが、新たに事業を始めた方、
はかりが大型のものや運搬困難なもの等を設置したときは、市町の計量担当者に連絡してください。
検査はどのような方法で行われるの??
知事等が市町の役所駐車場、公民館、学校等を指定し、その場所に「はかり」を
持参していただきますが、次の場合は手続きにより、はかりの設置場所で検査を
行います。
①はかりが大きいため運搬が困難な場合
②はかりが運搬することにより精度が落ちる場合
③はかりが土地、建物等に取り付けられている場合
④はかりの数が多い場合
⑤検査が合理的に行われる場合
なお、検査に合格すれば合格シールが貼付されます。
買ったばかりのはかりだけど定期検査は必要??
新しく買ったばかりのはかりは、1年以内(一部のはかりは3年以内)であればその地区で実施される
最初の定期検査は免除されます。
ただし、「1年以内」とは、「購入日」ではなく、「検定証印」又は「基準適合証印」が付された年月
からの起算となりますのでご注意ください。
はかりを正しく使うには・・
はかりの検査を受け合格しても、正しい取り扱いをしなければ正確な計量はできません。
次の事に注意して「はかり」を正しく使いましょう。
①水平を正しく合わせる
②零点を正しく合わせる
③品物をはかりの中央において計量する
家庭用はかりについて
このはかりでは、取引・証明の対外的な行為に使うことができません。
ヘルスメーター、調理用はかり等で、主に家庭で使われているものは、
検定制度がありませんが、一定の精度を確保するためメーカーの自主検査が義務付けられており、合格すると左図のマークが付されます。
左図のマークが付されていても、あくまで家庭用の計量器です。
学校の身体測定や、病院で測定後カルテなどへの書き込む行為は「証明」に該当するため、家庭用の体重計を使用して、それらの行為を行うことはできません。「検定証印」または「基準適合証印」のある取引・証明用の体重計を使用してください。
定期検査を受けなかったり、不合格になった計量器を
そのまま使用したらどうなるの?
定期検査を受けずに取引・証明に利用していたり、定期検査等で不合格になったにも拘らずそのまま取引・証明行為に利用し続けた
場合は、計量法によって罰則に処せられます。罰則内容も非常に厳しく、何よりも信頼を大きく損なう原因となります。
計量は、社会生活・信頼の関係において基礎中の基礎でありますので、必ず定期検査を受け、不合格となった場合は速やかに
修理依頼や新規購入等の対応をお願いします。